抜け毛は男性だけの問題ではありません。
女性の抜け毛は、男性の抜け毛とタイプが異なります。
女性の抜け毛は、男性のように生え際や頭頂部が抜けて薄くなっていくのではなく、全体的に髪の毛がボリュームダウンしていくのが特徴です。
このように、徐々に髪が抜けて薄くなってきたと感じている女性は多いのではないでしょうか?男性と同様、女性の抜け毛も誰にでも起こります。
現在、抜け毛でお悩みの方や抜け毛が気になってきたという方は、抜け毛の原因と、その治療方法について知っておきましょう。
目次
女性の髪が抜ける主な原因
女性の抜け毛はいくつかの原因が考えられます。
1.老化によるホルモンバランスの乱れ
加齢とともに女性ホルモンの分泌量は減少していき、肌老化などを引き起こします。
女性ホルモンのエストロゲンは、髪の成長のサポートをしているため、不足すると髪が細くなったり抜けてしまったりします。
2.生活習慣の乱れ
睡眠不足やアルコールの過剰摂取、喫煙、無理なダイエット、運動不足などの乱れた生活習慣は、全身の血行を悪くし、頭髪や頭皮に満足に栄養を届けられなくなります。
栄養が行き届かなくなると、頭皮の発毛サイクルが乱れるなどし、抜け毛につながるのです。
3.ストレス
ストレスは自律神経やホルモンバランスを崩してしまいます。そのため、ストレスをためると頭皮や毛根、細胞へ栄養が届きにくくなり、抜け毛や薄毛につながります。
4.頭皮へのダメージ
パーマやカラーリング、ブリーチ、間違ったヘアケアや頭皮ケアなどを繰り返していると、毛根や頭皮に負担を与えてしまいます。
それによってヘアサイクルが乱れ、毛根が正常に機能しなくなるので抜け毛の原因になっています。
5、出産後のホルモンバランスの乱れ
妊娠中はエストロゲンが減少していますが、出産が終わると元の状態に戻ろうとします。
そのため、エストロゲンが急激に増加し、ホルモンバランスが乱れ抜け毛につながります。
あなたの抜け毛の原因はなに?簡単なセルフチェック方法
抜け毛の状態がひどいと感じたら、まずは自然に抜けてしまったものなのか、ストレスなどが原因の異常脱毛なのか、原因をはっきりさせることが大切です。
チェック方法はとても簡単です。
抜けた髪の毛の「毛根」をチェックしましょう。
抜けた髪の毛の毛根部分がマッチ棒のような丸みを帯びた形になっていて、なおかつ白っぽくなっていれば自然に抜けた髪の毛である可能性が高いので、そこまで心配しなくても大丈夫でしょう。
反対に、毛根のふくらみが小さかったり、ほとんど丸みのない場合は毛根の組織が活性化しておらず発毛の機能が弱まっているかもしれません。
ストレスなどによって血行が悪くなると毛根が黒くなっていることもあります。
ストレスが溜まると一気に抜け毛が増えるケースもあるので、リラックスできる環境を作ることで適度にストレスを解消していくことが必要になります。
その他にも、白い膜のようなものがついている場合は、皮脂が過剰に出て毛穴に詰まっている可能性があるので、脂っこい食べ物を控えることやシャンプーでの洗い残しがないか注意するようにしましょう。
このように、毛根を見るだけでも抜け毛の原因はある程度判断できます。
ストレスや生活習慣によるものであれば、食生活や睡眠時間などを少し気を付けるだけで抜け毛が改善することもあります。
抜け毛の原因をしっかり把握することで対策も変わってくるので、まずは原因を把握しましょう。
美容クリニックで出来る本格的な抜け毛治療とは?
食生活やすいみんを改善しても抜け毛が改善されない方は、美容クリニックで行っている本格的な治療がお勧めです。いくつかの治療方法をご紹介します。
グロースファクター毛髪再生治療
グロースファクター毛髪再生治療とは、不足している成長因子を頭皮に補い、毛髪サイクルを正常に機能させ発毛効果を促すという治療法です。
使用するGFヘアケアコンプレックスには、毛周期を整えるTGF-β3、毛髪の成長に必要な生成成分をサポートするKGF、毛髪強化因子の発現をするHGF-1、細胞の成長、発育を促進するIGF、局所の血流を促進するbFGFと、毛髪再生に効果的なすべての成長因子が含まれています。
様々な原因で起きる薄毛や抜け毛に効果があるので、男性の抜け毛にも効果的です。
HARG療法
HARG療法とは、ヒト脂肪肝細胞由来の成長因子を用いた毛髪再生医療です。成長因子AAPEやビタミン類、アミノ酸など栄養素を成分としたHARGカクテルを頭皮に注入し、毛周期のサイクルを正常化します。
注入の方法は、注射器によってHARGカクテルを注入するパピュール法、レーザーで皮膚に穴を開けてHARGカクテルを浸透させるフラクショナルレーザー法、医療用のローラーを使用してHARGカクテルを浸透させるダーマローラー法、表皮にHARGカクテルを注入するナパージュ法などがあります。
アレルギー物質が含まれていないので、他の育毛剤で起こりうる副作用などがないと言われています。
また、効果が現れるまでに3ヶ月から8ヶ月程度かかり、5~10回の治療が必要になります。
治療方法によりますが、ダウンタイムがほとんどなく翌日からでも髪が洗えるというケースが多いようです。
内服薬・外用薬
日常の生活習慣やホルモンの影響が大きく関わっている抜け毛や薄毛は、内服薬や外用薬で、抜け毛の進行を抑えて健康的な毛髪の再生を促進することが出来ます。
内服薬には、パントガールというドイツで行われた毛髪治療実験で女性のびまん症脱毛に高い効果が実証されたという育毛剤があります。
女性の薄毛を改善する特別な構造のアミノ酸やビタミン群、タンパク質などが配合されています。
抜け毛や、細く弱った髪質の改善、白髪の予防などの効果が期待できます。
男性型脱毛症のAGAには、プロペシアという内服薬が効果的です。
プロペシアは、世界60か国以上で承認されている内服薬で、AGAの進行を遅らせてくます。
男性ホルモンのテストステロンが、毛包内で髪に刺激を与えるジヒドロテストステロンという成分に変化するのを防ぎます。
日本でも2005年に厚生省の許可がおり、20歳以上の男性にのみ処方できます。AGAの改善の他に、今後のAGA予防にも効果的だと言われています。
抜け毛の原因を作らない生活を目指しましょう
抜け毛は、女性ホルモンの減少のほかに色々な生活習慣が原因で起こります。
正常なヘアサイクルを保つために、正しい生活習慣を心掛け、栄養バランスのとれた食事、適度なストレス発散をすることが大切です。
乱れた生活習慣を改善し、健やかな頭皮や毛髪を目指しましょう。